2010/01/10

在外公館(アフリカ)のWeb Page評価

伊勢新聞が在マラウイ日本大使のインタビュー記事を掲載しました。一人でも多くの方にお読み頂くためこのブログに掲載させて頂きます。私は、大使のご発言の中で「経済的自立」「ビジネスチャンス」などの発言に注目しました。

私は、在外公館にはできるだけ多くの情報を発信して頂きたいし、インターネットを利用した情報発信が大切だと思います。現状を把握するため、在外公館のWEBページを独断で評価してみました。


【 ニュース 】

在マラウイ日本大使(野呂元良氏)のインタビュー記事 [1]

【東京】三重郡朝日町出身で昨年六月にマラウイに赴任した野呂元良特命全権大使(62)が一時帰国し、マラウイの現状や大使館の活動などについて本紙に語った。
マラウイは人口約千四百万人、国土は日本の約三分の一の一一・八万平方キロ。南アフリカに近いアフリカ南部に位置し、首都はリロングウェ。アフリカで三番目に大きいというマラウイ湖があり、そこに生息する淡水魚の種類は世界一。日本にも熱帯魚を輸出するなど自然豊かな国という。
赴任して約一年半。野呂大使は「今ガソリン不足に陥っており、車社会のため生活に影響が出ている。特に救急車や警察車両が動かないため、治安面があまり良くない」と話す。
とはいえ、「他のアフリカ諸国に比べマラウイは平和で安定している。人々もマイルドで温和。気候も確かに暑いが、日陰に入ると過ごしやすく、大使公邸は冷房要らず。真っ青な空に真っ白な雲、自然と人がいい国です」と良さを語る。一九七一(昭和四十六)年から派遣されている海外青年協力隊の累積隊員数は約千四百人に上り、世界一という。
大分県の「一村一品運動」をならった「オボップ」と呼ばれる取り組みもアフリカで初めて実施。農村の貧困対策の一環でコーヒーや紅茶、はちみつなど特産物の輸出を村おこしで進め、経済的自立につなげている。今ではザンビア、タンザニア、モザンビークなどから見学が相次ぎ、注目を集めているという。
野呂大使の重要な仕事の一つがムタリカ大統領と直接会い、政策提言すること。「やはり物事を動かすには大統領と直接話をし、理解してもらうのが一番」と言い、任務を終えた協力隊員への感謝状の発行やマラウイに日本協会をつくることなどを提言してきた。
日本では昨年末、行政刷新会議の事業仕分けで開発途上国援助のODA(政府開発援助)削減が議論に上るなどしており、アフリカ支援が国民全体の理解を得ているとは言い難い状況。
野呂大使は「アフリカは欧米諸国と違い、植民地など過去の問題はなく、日本外交のフロンティア。また潜在能力も高く、日本のビジネスにとっても新しいチャンスを生み出す場所だ」と重要性を強調する。そのため、アフリカの状況をもっと知ってほしいとする。「マザー・テレサの言葉にあるように、一番の敵はエイズでも核でも貧困でもなく、無関心。日本人一人一人がもっとアフリカのことを考えてほしい」。


【 コメント 】

外務省が公表している「在外公館長名簿」によると、2010年1月4日現在、アフリカには日本から28ヶ国に大使が赴任している[2]。また、外務省は「在外公館 Web Page」のリストを作成している[3]。

1.Web Pageの有無

28ヶ国の内、Web Pageがある国とない国は以下のとおりである。(末尾の「個別国のWeb Page」を参照)

●WEBページがない国 (11)
ウガンダ、ガーナ、ガボン、カメルーン、ギニア、コートジボワール(※)、ナイジェリア、マダガスカル、マラウイ、マリ、リビア
※コートジボワールは大使がブログで情報発信

●WEBページがある国 (17)
アルジェリア、アンゴラ、エジプト、エチオピア、ケニア、コンゴ民主共和国、ザンビア、ジンバブエ、スーダン、セネガル、タンザニア、チュニジア、ブルキナファソ、ボツワナ、南アフリカ共和国、モザンビーク、モロッコ
※アルジェリアは日本語だけ。


2.Web Pageの評価

新着情報の頻度、現地情報等を選考基準にして、トップ5(順不同)を選んでみたところ、アンゴラ、タンザニア、ブルキナファソ、ボツワナ、南アフリカを評価したい。読者の皆さんも評価して下さい。

アンゴラ:大使の挨拶のページ見当たらないが、文化情報・生活情報が充実している。
タンザニア:更新頻度が高く、大使執筆コラムが掲載されている。
ブルキナファソ:「お客様第一」のスタイルである。
ボツワナ:情報量が多い。
南アフリカ:情報量が多い。


3.特記事項

ブルキナファソ(杉浦勉大使)、ボツワナ(松山良一大使)は民間(商社)出身である[4]。

番外として、コートジボワールの岡村善文大使のブログを評価する[5]。(本ブログの推薦HPとして掲載中でもページ右側においてリンクさせて頂いている。)同国は、投資を求めているので[6]、日本大使館もWeb Pageを作って、日本企業を誘致して欲しい。

Web Pageがない大使館の内、以下の国からの情報発信は重要であると考える。大使館の人員不足などの要因はあると思うが、JICA[7]、JETRO[8]、商社から情報を得て、本省にWeb Page作りを手伝ってもらうこともできると思う。
・ウガンダ:石油が発見され、経済的に飛躍する可能性が大きい。
・ナイジェリア:ナイジェリアの動向は世界経済に影響があるし、投資機会がある。[9]
・リビア:投資機会がある。[10]

他国の状況を確認するため、在リビア英国大使館[11]と 在リビア米国大使館[12]にアクセスしてみたところ、自国の企業向けに多くの投資情報を提供してことが分かった。日本の大使館も頑張って欲しい。



【 参考資料 】

[1]「もっとアフリカに関心を」 朝日町出身の野呂大使 マラウイの現状語る
(2010/01/08 伊勢新聞)
http://www.isenp.co.jp/news/20100108/news08.htm
[2]在外公館長名簿
http://www.mofa.go.jp/mofaj/annai/zaigai/meibo/list.html
[3]「在外公館 Web Page」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/Link/zaigai/index.html
[4]韓国のアフリカ政策
http://let-us-know-africa.blogspot.com/2009/12/blog-post_13.html
[5]岡村善文大使のブログ
http://blog.goo.ne.jp/zoge1
[6]なぜ日本企業はアフリカへの投資に熱心でないのか?
http://let-us-know-africa.blogspot.com/2009/11/blog-post.html
[7]JICA
http://www.jica.go.jp/about/structure/organization/oversea/africa.html
[8]JETRO
http://www.jetro.go.jp/world/africa/
[9]ナイジェリアの民事事件をオランダの裁判所が裁く
http://let-us-know-africa.blogspot.com/2010/01/blog-post.html
[10]リビア Energy Cities 建設計画
http://let-us-know-africa.blogspot.com/2010/01/energy-cities.html
[11]在リビア米国大使館
http://libya.usembassy.gov/doing_business_in_libya.html
[12]在リビア英国大使館
http://ukinlibya.fco.gov.uk/en/doing-business/help-for-uk-companies/



個別国のWeb Pageリスト
(国名、在外公館のURL、言語 の順番)


1. アルジェリア
http://www.dz.emb-japan.go.jp/
日本語のみ(フランス語は「工事中」)

2. アンゴラ
http://www.angola.emb-japan.go.jp/index.htm
日本語、ポルトガル語

3. ウガンダ
無し

4. エジプト
http://www.eg.emb-japan.go.jp/j/index.htm
日本語、英語、アラビア語

5. エチオピア
http://www.et.emb-japan.go.jp/index_j.htm
日本語、英語、アラビア語

6. ガーナ
無し

7. ガボン
無し(本省が住所と開館情報などを掲載)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/link/zaigai/country/gabon.html

8. カメルーン
無し

9. ギニア
無し(本省が住所と開館情報などを掲載)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/link/zaigai/country/guinea.html

10. ケニア
http://www.ke.emb-japan.go.jp/j-index.html
日本語、英語

11. コートジボワール
無し(ただし大使がブログで情報発信)

12. コンゴ民主共和国
http://www.rdc.emb-japan.go.jp/
日本語、フランス語

13. ザンビア
http://www.zm.emb-japan.go.jp/ja/index_j.html
日本語、英語

14. ジンバブエ
http://www.zw.emb-japan.go.jp/japn_home.html
日本語、英語

15. スーダン
http://www.sdn.emb-japan.go.jp/index_j_new.html
日本、英語、アラビア語

16. セネガル
http://www.sn.emb-japan.go.jp/
日本語、英語

17. タンザニア
http://www.tz.emb-japan.go.jp/index_j.html
日本語、英語

18. チュニジア
http://www.tn.emb-japan.go.jp/jp/index.html
日本語、英語

19. ナイジェリア
無し

20. ブルキナファソ
http://www.bf.emb-japan.go.jp/
日本語、フランス語

21. ボツワナ
http://www.botswana.emb-japan.go.jp/
日本語、英語

22. マダガスカル
無し(本省が住所と開館情報などを掲載)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/link/zaigai/country/madagascar.html

23. マラウイ
無し(本省が住所と開館情報などを掲載)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/link/zaigai/country/malawi.html

24. マリ
無し(本省が住所と開館情報などを掲載)
http://www.mofa.go.jp/mofaj/link/zaigai/country/mali.html

25. 南アフリカ共和国
http://www.za.emb-japan.go.jp/index_jp.html
日本語、英語

26. モザンビーク
http://www.mz.emb-japan.go.jp/
日本語、ポルトガル語

27. モロッコ
http://www.ma.emb-japan.go.jp/index_j.htm
日本語、フランス語、アラビア語

28. リビア
無し


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3 件のコメント:

  1. このブログのオーナーです。

    右側、国情報の「ブログ(リンク集)」をご覧下さい。

    http://let-us-know-africa.blogspot.com/2010/02/blog-post_15.html

    返信削除
  2. 2010/12/31付 「在外公館(アフリカ)のHP評価 (2回目)」 もご覧下さい。
    http://let-us-know-africa.blogspot.com/2010/12/hp.html

    返信削除
  3. 2012/06/04 付 「在外公館(アフリカ)のHP評価 (3回目)」もご覧下さい。
    http://let-us-know-africa.blogspot.jp/2012/06/hp-3.html

    返信削除

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