2010/02/13

ルワンダ --- アフリカで最も成功している国

丹羽宇一郎氏(伊藤忠商事会長)は2008年8月、「経営者はまずはアフリカに行け」と発言されました[1]。ルワンダを旅程に入れてみるのも一案です。比較的安全で、既に欧米の会社が進出しつつあります。

試験的に アンケートを末尾に設けました。


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【 ニュース 】

ルワンダにおいて、
①2009年中に、11,000人の雇用機会を生み出した。[2]
②2009年12月、全ての地雷が除去されたことが宣言された。[3]
③2010年1月、廃棄した小銃の数が30,000丁に達した。[4]


【 解説 】

1.ルワンダに投資しているのはどんな企業か?[2]

ルワンダ開発局(Rwanda Development Board:RDB)の発表によれば、2009年に同国に進出したのは109社であり、内、58社は既に活動を開始している。主な企業は、
・CoutourGlobal(米国): Kivu湖の溶解ガス開発と発電[5]
・Tigo(ルクセンブルグ):携帯電話
・SAG(ドイツ):送電線建設
・Bakhresa(タンザニア):穀物


2.地雷除去の内容は?[3]
地雷は1990年から1994年に埋めらた。Mines Awareness Trust が除去を助言し、過去3年間で9,000個の地雷が180人の兵士により除去された。最終確認のため、地雷探知犬が130万平方kmを探査し、対人地雷禁止条約(オタワ条約)に基づき、世界で最初に地雷が全て除去された国として、宣言された。
ルワンダの人口の80%は農家であり、農作業の時に爆発する恐怖がなくなった。


3.銃の廃棄の現状は?[4]
国民が自宅に保有している銃を差し出させ、それを軍が廃棄している。一日250丁のペースで廃棄し、2010年1月11日に 30,000丁に達した。Mines Advisory Group (MAG)という団体が支援している。



【 コメント 】

1.ルワンダが成功した理由

ルワンダでは1994年の大虐殺事件から立ち直り、現在では「アフリカで最も成功している国」として評価されている。Paul Kagame(ポール・カガメ)大統領(1957年生まれ、2000年より現職)のリーダシップによるものと考えられる。特に、大虐殺の問題に対しては、虐殺に関与した者は村人の前で告白することで許される--という「Gacaca」と呼ばれる方法で和解をする方法を採用した。[6]


2.将来性がある理由

・具体的な国家目標を設定している。(表1参照)[7]
・勤勉であり[8]、自らが道路を掃除をする国民である。[9]
・上記ニュースの欄で紹介したように、安全になってきた。
・東アフリカ共同体の一員であり、将来的にはEUのように、人と物の移動が自由になり、いずれ通貨も統一される予定である。[10]

表1:国家目標 (表をクリックし拡大)















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【 参考資料 】

[1]丹羽宇一郎 伊藤忠商事会長
「経営者はまずはアフリカに行け! そして教育レベル上げる援助を」(2008/8/21)
http://diamond.jp/series/africa/10001/
[2]「Rwanda: 2009 Investments to Create 11,000 Jobs」(2010/2/5)
http://allafrica.com/stories/printable/201002050045.html
[3]「Rwanda -  first landmine-free country」(2009/12/2)
http://www.ngonewsafrica.org/2009/12/rwanda-first-landmine-free-country.html
[4]「RWANDA: 30,000 small arms destroyed in soldiers 'success story'」(2010/1/18)
http://www.reliefweb.int/rw/rwb.nsf/db900sid/AZHU-7ZTR2D?OpenDocument
[5]「ルワンダ:アフリカの小国のユニークな挑戦」by 石田聖 (2009/5/10)
http://oilgas-info.jogmec.go.jp/report_pdf.pl?pdf=0905_out_g_rw_methane_kivulake.pdf&id=2932
[6]「Zakaria: Africa's biggest success story」(2009/7/17)
http://edition.cnn.com/2009/WORLD/africa/07/17/zakaria.rwanda/index.html
「ウガンダ←イギリス→日本便り:Gacaca裁判」(2009/8/29)
http://yukauganda.blog36.fc2.com/blog-entry-291.html

YouTube 
その1 http://www.youtube.com/user/collmetcalfe#p/a/u/2/X8I6zZKohCA
その2 http://www.youtube.com/user/collmetcalfe#p/a/u/1/F-nHw-WMEqI
その3 http://www.youtube.com/user/collmetcalfe#p/a/u/0/T8Ps6t5CTgE

[7] RWANDA VISION 2020
http://www.rwandainvest.com/IMG/pdf/Vision-2020.pdf
[8] 在日ルワンダ大使館
http://www.rwandaembassy-japan.org/jp/modules/tinyd/index.php?id=40&tmid=59

ルワンダには、古くからの農業生産文化によって培われた上質な労働力があります。ルワンダは国土面積が小さい上に、丘の国です。経済も地下資源に依存できなかったため、人々は昔から男も女も土地を耕すこと、つまり働くことが当たり前でした。それを象徴するものが丘の上まで耕された段々畑であり、谷に広がる水田です。この光景を一目見れば、ルワンダ人が協調性、計画性、私有の区別、清潔感、といった産業の発展に必要な要素を兼ね備えていることが理解できると思います。
日本は戦後、世界に類を見ない発展を遂げましたが、これを支えたものは日本人の勤勉さと高度な教育システムでしょう。同じような性質がルワンダ人にはあると自負します。

[9] エコ・ファシリテーターの協働日記  by 三戸優理(2007/08/25)
http://blog.mitoyuri.com/?search=%C1%DD%BD%FC
[10] 東アフリカ共同体 が 「共同市場」 をつくる
http://let-us-know-africa.blogspot.com/2009/11/blog-post_27.html


<その他参考資料>
写真
http://yokoso-rwanda.com/

Investing in Rwanda: An Overview November 2009
http://www.rwandainvest.com/IMG/pdf/Investing_in_Rwanda_overview_November_2009.pdf


<在ルワンダの日本人>
ルダシングワ真美(吉田真美) さん(ルワンダとブルンジで義肢製作所を開設)
Mulindi Japan One Love Project
http://www.onelove-project.info/index.html
ルワンダ・ブルンジ日記
http://oneloverwanda.blog105.fc2.com/
三戸俊和さん(国連開発計画所属)
http://wellbean.jp/rwandacoffee.htm
三戸優理さん(環境プランナー)
http://blog.mitoyuri.com/

<在日本ルワンダ人>
ルワンダの教育を考える会
http://www.rwanda-npo.org/index.php

2 件のコメント:

  1. Miyaさんこんばんは。アフリカ・デー・シンポジウムで隣だったSaoと申します。
    教えていただいたブログを訪問させていただきました。
    丁寧且つわかりやすい内容で、ここまでまとめるまでの膨大なリサーチ作業がうかがえ頭が下がります。
    参考資料・文献、リンクも大変役立ちます。
    今後も寄らせていただき、ランキングクリックもさせていただきますね。

    返信削除
  2. Saoさん、ご訪問ありがとうございました。
    今日のシンポジウムでいくつかヒントを得たので、少しデータを集めてからまとめてみます。
    これからも時々のぞきに来て下さい。

    返信削除

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